マジLOVEキングダムを観て -二次元の彼らと私たちの未来-
劇場版うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEキングダムを観に行きました。
公開日翌日に観に行ってから考えがぐるぐるまとまらないままだったのですが、考えてるうちに映画が終わってしまうのも悲しいので置いておきます。日記です。
※具体的な内容にはあまり触れていませんが、完全ネタバレNGな方は読まない方がいいかもしれません。
映画公式サイト:http://utapri-movie.com/
結論から言うと、どうにかしてたくさんの人に観に行って欲しい。
少しでもアイドルに触れたことのある人みんなに観に行って欲しい。
もう全宇宙に観て欲しい。
二次元アイドルフリークの私にとって、それほど感情グチャグチャになる映画でした。
内容もすごく良くて、良かったのですが、内容そのものだけでなく、
この映画が今公開されているという事実が私の今までの経験出来事人生さまざまなものを引っ張り出してきて知らんうちに涙がダバダバになりました。オタクの誇張表現かもしれませんが歴史的瞬間に立ち会っている…!と本気で思いました。
だってもう9年を迎えるコンテンツで、一番最近のアニメ4期が3年前で、原作ゲームも随分と出てなくて(新作進捗出ました!!おめでとう!!)それが今全編ライブ映像の映画*1を世に出すってもう、愛と歴史と覚悟すぎる…。
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ライブなんですよ。ライブビューイング。会えるんです。キャラクターが、本人がそこにいるんです。媒体としての声優じゃなくCGで投影された映像じゃなく、本人が…。本人が歌って踊ってトークする。そんなんオタク死ぬほど妄想してきた…えっ…現実…?
声優のライブ*2もCGのライブ*3もそれはそれで好きなのですが、向こうの世界で当たり前に観られている本人のライブの光景では無いんですよね。
(ここでのCGライブはVRや初音ミクライブのようなものを指しています)
やっぱり私は彼らの世界で生きる彼らが見たいから
例えばソシャゲのイベントストーリーとかで今度こういうライブやるんだ!て言ってたら行きたい!て思うし
きっとこういうお仕事してるんだろうなとかたくさん想像して生きてきた。
そのほとんどは私たちの前に届くことなく、向こうのオタク羨ましいな~と思いながら頭の中で楽しんでいる。
その私たちが見たいってずっと思って考えて妄想してきたこたえの一つがマジLOVEキングダムでした。
もう彼らが活動してきて9年経ってるのに、初めて知ることがたくさんあった。
動いてる音也くんってほんとにめちゃくちゃかわいい…(あたりまえ体操)とかトキヤさんライブ中こんなにご機嫌なんだ…(知ってたけど知らなかった)とか
たくさん考えてきたもののこたえ合わせのような全く新鮮な体験のような
まだまだ知らない姿がいっぱいあるんだっていう希望と全然知らなかったんだ…というショック、見せてくれてありがとうという感謝の気持ちでいっぱいになりました。知らないことがたくさんあるってことは生きてるってこと。生きてればどんどん変わっていくので。変わっていく今の彼らを見せてくれてありがとう…。
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そして今うたプリがこういう映画を世の中に出せたのは
これまで私たちの前に現れて活躍してきたさまざまな二次元アイドルたちの存在のおかげだと思っています。
商業な以上やりたくても応援してくれる人がいてもある程度「売れる」見込みがないとGOは出ない。
愛がないと何もできないけど愛だけではどうにもならないこと、これまでにも経験してきました。
売れなきゃ死ぬし愛されてても母数が足りなきゃ死ぬし売れてたとしても上の判断で死ぬんですよね……… ……
「うたプリ」が世に出た時代って、男性アイドルモノなんて全然ありませんでした。あったかもですが、今と比較して。
だからうたプリはセンセーショナルだったしめちゃくちゃ盛り上がった。男性アイドルモノというジャンルの礎になったのはうたプリだと思っています。
きっとあの頃にも同じことやりたい、映画をライブにするのはどう?って考えてた人もいたと思う。オタクはみんな見たいに決まってるし…。
でもあの頃、あの一番盛り上がってたあの頃に今と同じ内容のものができて、今のように受け入れられていたかというと、ちょっとわからない。たぶんこういう表現に私たちも作り手側も慣れていなかったから。慣れてないとどうしていいか、どうなるのかわからない…。読みづらいし判断も難しいです。
アニメうたプリが世に出てから、歌って踊るイケメンたちはめちゃめちゃ増えました。
少ハリ、ツキウタ。、Bプロ、アイナナ、ドリフェス!、アイドルじゃないですがスタミュなどなど(アイ★チュウあんスタアニメ化おめでとう!)*4
手書きアニメだったりCGライブだったり、技術の進歩も含めて私たちが”歌って踊る二次元アイドル”に触れる機会はめちゃめちゃ増えています。
アイドルマスター初の男性アイドルものであるSideM、プリリズ時代からずっとずっと生きてきたオバレがキンプリとして映画を出せたのも、このアイドルムーブの存在があったからだと思っています。
(上はイケメンたちを並べていますが、ガールズでいうとラブライブ!やWUG、アイカツ!プリリズ系列、ライブ演出でのマクロスFやAKB0048などなど歌・ダンス・ステージの表現はここ数年でめちゃめちゃ進化してると感じます)
そして応援上映。
体験としての応援上映スタイルを広く認知させたのはキンプリだと勝手に思っているのですが、
あの成功がなかったらきっとこんなに応援上映に振り切った内容にできなかったと思う。
アイドルのムーブの中で出てきたものがまた他のアイドルの背中を押す、といった構図、めちゃくちゃエモイ。
(うたプリはライブの映像を映画館で上映する「シネライ」をやってきていたり、アニメ最終話でライブをやったりしているので、その流れももちろんあると思います。劇場版アニメの判断材料として影響があったのでは?と考えています)
受け手が二次元アイドルという在り方に慣れ親しみ、
作り手がさまざまな表現でアイドルたちを形づくることができるようになった
今だからこそ、できた作品なのではないのか。
もちろん愛がないとできない。もうめちゃくちゃ愛のかたまりに感じる。でも愛があってもできないこともある。
だって9年の歴史があって原作は乙女ゲームでとても大きい企業とは言えなくて固定ファンはついてるものの全盛期と比較するとブイブイ言わせてるとは言えないジャンルで…。きっと慎重に動かざるを得ない部分たくさんあったと思う。
そこを後押ししたのがうたプリが道を拓きそれに続いたアイドルたちの歴史の積み重ねなんだと思う。
もう完全に涙して愛した歴史の答えなんだよな…(ウィアスタ)
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ラストの楽曲「マジLOVEキングダム」に
「僕は大事に君を愛せているかい?君が好きだと上手に言えてるかい?」
という歌詞があります。
大事に愛する姿が、好きだと言っている姿が、目の前にあるこの姿なんだ…と思うと涙ボロボロでした。
うたの☆プリンスさまっ♪は音楽をとてもとても大事にしているコンテンツで
音楽によってこんなに愛を伝えてくれる。音楽で愛を感じることがこんなに幸せなことなんだ…。ハッピーパルス…
色々なところでプリンス様たちもスタッフの方々もおっしゃってたりするのですが、そしてアイドル全てに共通してると思うのですが、アイドルってファンがいて初めてアイドルでいられるんですよね。そしてファンもアイドルがいないとアイドルのファンでいられない。
うたプリってたとえばプリツイとか、展示とかなんかでも色々すごい「実在性」を大事にしてるコンテンツだなと思います。
描き下ろしは撮り下ろしだし、イラストレーターはカメラマンだし。(今はそういった表現よく見かけるようになりました)
そういう小さな積み重ねを作り手も私たちも信じることでプリンス様は現実になります。
そしてマジLOVEキングダムは現実になった。
お互いに信じて愛することでアイドルはアイドルで、ファンはファンでいられる。
これからきっと二次元の彼らと私たちはもっと現実になるんだろうな。
この映画を見て、そんな希望が溢れてきました。
冒頭にも述べましたが、私はたくさんの人にこの映画を、このライブに、足を運んでいただきたいです。
きっと少しでもアイドルに触れたことのある人だったら何かしら心が動く部分があると思います。
きっと今好きなアイドルのことを考えちゃうと思う。それが未来を現実にするんだと思います。
これから始まる夢に乾杯ハッピー未来
最後にひとつだけ
これからマジLOVEキングダムに入国するみなさん、是非最前席を!!!
絶対に彼と目が合います!!!!!!!
*1:同じく全編ライブだったものに少ハリhttps://www.youtube.com/watch?v=ttv5L7E95SMがあったように思いますが、そういえば少ハリは完全なライブビューイング視点では無かったような…?記憶が定かではない。全編ライブではあるけど、いくつかの公演をまとめたもので、まるまる1つの公演を流しているものでは無かったんだっけ。うたプリは楽曲諸々完全劇場版の新規なのか。一部にライブが入っているものはアイマスやラブライブ!などありましたね。マスピを観たいがために劇場に通ったあの頃…
6/26追記:有志の方に補足いただきました!少ハリの劇場での映像はクラウドファンディングにより「アニメ最終話のクリスマスライブダイジェスト→ラジオという名目での音声のみの全編ライブ→全編映像化」とステップアップして実現されたもので、対してうたプリは「全編新規映像」でのライブ映像で、これが「業界初」の形だそうです!ざっくりとした流れはこちら参照ください→https://www.makuake.com/project/shohari-xmaslive/
*2:声優のライブについて余談。特に普段アイマスにいるのもあるかと思いますが、声優のライブはスタッフやキャストのみなさんの表現したいキャラクターと私たちの考えるキャラクターのチャンネルをどうにかこうにか合わせてアイドルの姿を感じ取る儀式だと思っています。また、生身でしか与えられない情報(熱や湿度など)を感じられる特別な機会に思う。それはそれとして普通に声優のみなさんを見てる部分もある。ゆうまくんかわいい。
*3:CGライブについて余談。私は二次元の平面で生まれたキャラクターは二次元にいる姿の方がより生きていると感じます。私が三次元なので、私のいる世界に具現化されてしまうと私との比較で齟齬を感じる。彼らは二次元という並行世界で生きていて、それがアニメとか絵(写真)とかに変換されて三次元の私に届いていると思っています。(私も彼らから見ると彼らと同じようにアニメ調に見えていると思う)ミクさんはCGが一番生きてると感じる。ARPとか。普段どこで生きていると認識しているのかって重要に思います。今後めちゃくちゃ技術が発達したら本当にシームレスになるのかもしれない。
*4:今回アニメ映画ということで、記事ではアニメになっているものを並べました。アニメになっていないものやもう死んだものなど含めるともっともっとある…Readyyy!!!アニドルアイドルじゃないけど同じような枠でA3!ドリミ夢キャスバンやろなどなど ソシャゲ×イケメン×音楽のエリアめちゃめちゃ動きが活発 一昔前は女性と比べて男性声優は若手がガンガン出れる場所少ないなと思っていたので、ソシャゲの流れで新人でも表に出れるようになって良かった(?)と思っています